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世界時価総額マップ

2023.08.29
世界の株式時価総額マップで見る世界の株式情勢。IT企業の台頭が1990年。それから30年以上が経過しなお世界のトップを走り続ける壮大な7銘柄の企業と、日本を代表する企業を比較しています。デジタル革命で躍動するトップ企業と裏腹に、失われた30年と呼ばれる日本経済の現在地を紹介いたします。

株式時価総額からみる、日本と諸外国の差

以下のmapは“finviz.com”という投資情報サイトがリアルタイムで掲載しているもので、米国に上場している株式の時価総額の大きさが一目で把握できるmapである。

世界の株式時価総額マップ 2023年8月

世界の株式時価総額マップ。面積が広いほど時価の高い会社ということ。日本企業はどうだろうか。

従来GAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)と称された5銘柄に、電気自動車のテスラと最近の生成AIブームに乗って株価が急上昇した半導体メーカーのNVIDIAを加えた7銘柄を、米国では“Magnificent Seven”(壮大な7銘柄)と呼ぶようになった。日本のアイドルオタク流に言うなら“神7”だろう。

2023年8月18日の“壮大な7銘柄”の合計時価総額は1774兆円。東証プライム1835銘柄の時価総額(約800兆円)のなんと2.22倍である。

日本が誇るトヨタとソニーの時価総額はわずか約38兆円と15兆円で、map上ではテスラとアップルの脇に小さく表示されているだけである。

世界の半導体安全保障に大きく関わる台湾のTSMCはトヨタの1.6倍の約64兆円、最先端半導体の露光装置メーカーのオランダASMLはトヨタ並みの約37兆円となっている。ちなみに、カメラ製造技術を応用した露光装置メーカーとして一世を風靡した日本のニコンは、もはや最先端技術の開発ができず、時価総額わずか5266億円の低空飛行中である。

トヨタ、ソニー、NTT、NECなど国内大手企業8社が出資し、IBMやベルギーのimecと提携して、5兆円かけて北海道に次世代半導体工場を建設する予定の日本の「ラピダス」社が上場する頃には、世界の半導体メーカーの時価総額はどうなっているだろうか。

補足:世界の株式時価総額データ

23年8月18日現在

企業名 十億ドル 兆円
1.アップル 2720.36 395.46
2.マイクロソフト 2,354.35 342.25
3.アルファベット(ClassC) 1641.29 238.59
3.アルファベット(ClassA) 1,610.91 234.18
4.アマゾン 1,382.37 200.96
5.NVIDIA 1,070.59 155.63
6.メタ(ClassA) 733.58 106.64
7.テスラ 695.80 101.15
Magnificent Seven(壮大な7銘柄)とされる7つの企業の時価総額表
企業名 十億ドル 兆円
トヨタ 264.99 38.52
ソニー 104.52 15.19
三菱UFJ 95.28 13.85
ホンダ 54.89 7.98
武田 47.99 6.98
日本を代表する大企業。トヨタでさえアップルの1/10にも及んでいない。
企業名 十億ドル 兆円
TSMC(台湾) 442.03 64.26
ASML(オランダ) 259.83 37.77
世界の時価総額マップ上位に名を連ねる世界の半導体企業
壮大な7銘柄の総額 1,774.86兆円
東証プライムの総額 800.92兆円
1800を超える東証プライムの企業の総額と壮大な7銘柄の総額の対比。その差2.22倍。

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